【生徒作品】中村美桜 14歳

「天気予報、ブラックホールと地球」 今日:晴れで47−99F 木:曇りで47-92F 金:曇り49-88F   毎日毎日の天気 毎時間の気温がどうか 人間の意識は地球の小さいことに集中している 私たちの視点はミクロだ   今の地球の気温は平均的に少しずつ高くなっていて 地球は温暖化している 過去と未来の気温の予測を立てて 科学者達はマクロな視点で予想を立てる   しかし考えて見て欲しい 今人間が見ているものは いずれはなくなってしまうのだ 地球の気温は 1000年後には再び氷河期に変わって 温暖化のように地球が40度になるようなことは夢になる 紫外線や日焼け 晴れだ曇りだという問題もなくなり いつかこの太陽系はブラックホールに飲み込まれてしまうのだ   そのブラックホールも最後にはなくなり 私たちはただのエネルギーになる いつか私たちは 私たちの太陽そしてこの世にある偉大なものと同じく エネルギーとしてなくなってしまう 私たちの日々のミクロな暮らしというのは その大きな渦のような流れの中にある   それでも毎日天気を確認し 気温や天候に一喜一憂しながらしか 人は生きられない   太陽系の大きな流れの渦を 明日の天気ですら 私たちは変えることはできないのだから

【生徒作品】中村美桜 14歳

宮沢賢治の「虔⼗公園林」の21世紀の物語 ある⼥の⼦は学校で嫌われていた。彼⼥は軽い知的障害があり、みんなと同じことができないだ けでなく、授業の時に⼤きな声を出したり、急に泣き出したりする。だから彼⼥は⼩学校の⽣徒 たちに嫌われていて、たまに意地悪されることもあった。先⽣たちも彼⼥に冷たかった。友達が いない彼⼥はいつも⼀⼈でランチを⾷べ、図書館へ⾏ったり、絵を描いたりしていた。   彼⼥はい つも、ピンクのズボン、キャラクターが描かれたダボダボの服、虹⾊のマフラー、明るい紫の靴 という服装で、⼿にはいつもノートを持っていた。そのノートには、誰にも⾒せないたくさんの 詩が溜まっていた。そして彼⼥は⾃分が静かに⼈々を観察し、感じたこと、⾃分が強く思っていること、⾃分が素敵と思ったことすべてを詩にしては、したためておいたのだ。   今彼⼥は⼤学⽣だ。彼⼥は友達も何⼈かでき、今では授業を静かに聞けるようになってきた。ある時、彼⼥が⼩学⽣の時から貯めておいたたくさんの詩を読んだ友⼈が、それに感動して出版し ようと⾔った。出版社へ持ち込むと、彼⼥の詩は⼈の⼼の奥深くまで届く詩だと評価され、さっ そく出版されることになった。   彼⼥の詩集はいじめられている⼦供達を勇気づけ、知的障害のあ る⼦供達やその家族に希望を与えた。そして彼⼥は詩からの売り上げを、⼈々がいじめられずに遊んだり、詩を作ったりできる公園を作った。  

【生徒作品】中村 美桜 13歳

「ユーチューブで起こった銃撃は何を表すか。ソーシャルサイトに命をかける大衆をどう思うか。」   4月3日にユーチューブの本社が襲撃にあい、3人怪我をした。犯人は襲撃の後に自分で銃を打ち自殺した。しかしなぜ彼女はわざわざユーチューブの本社に行って襲撃を起こしたのか? 彼女はもともとユーチューバーとしてユーチューブに動画を投稿してお金を稼いでいた。ユー チューブは2008年頃から、人々の投稿するビデオに広告をつけ、たくさん再生回数がある人はお 金をもらえるというシステムを始めた。このシステムができてから、たくさんの人がユーチュー ブでビデオを投稿し始め、ユーチューバーと呼ばれるそれを職業にする人たちが出てきた。しか し最近ユーチューブは、人々の動画につける広告の量をコントロールし始めて、多くの人が前よ りもお金をもらえなくなってしまった。その一人が今回の犯人である。   彼女は、菜食主義などのビデオを作っていた。彼女はイラン人の中ではそこそこ有名であったが、 途中から彼女の動画が見えないようにブロックされたり、再生回数が増えていてもそれによる収 入が増えないということが起きて不満を持ちはじめた。そしてそれを理由に、彼女はユーチュー ブの本社を襲撃して、関係ない三人の人たちに怪我をさせた。   彼女はユーチューブのせいで自分の収入や仕事が減らされたから、ユーチューブを恨んだ。しか しユーチューブは悪いのだろうか?ユーチューブはウェブサイトであって、仕事をあげる会社で はない。それなのにたくさんの人は仕事と勘違いをして暮らしをユーチューブに頼っている。ど んな条件や基準でお金をあげるかどうかというのは、ユーチューブが決めることだ。ユーチュー ブがその方針を変えたからといって、それを個人的に恨んでその会社の社員を襲うというのは、 信じられないほど自己中心的な行動だ。   ユーチューブのような役割は以前はテレビだけだったが、誰でも自分の好きな番組を作って投稿 でき、人に見てもらったりお金を稼げるようになって、テレビよりも面白いといってユーチュー ブはものすごく人気になっている。世界中の子供のなりたい職業の上位に「ユーチューバー」が あげられるほど、ユーチューバーは職業と認められるほどだ。しかし、ユーチューブの方針次第 でどうにでも変えられてしまう不確かなものに生活をかける危険性に、人々は気がついていない。   ユーチューブだけでなく、参加者の投稿によってソーシャルサイトでお金が稼げるしくみは、た くさんある。先日の誰かのプレゼンのニュースでは、中国のウェブサイトで、投稿した書類が見 ている人たちからの投票をもらえるとポイントやお金がもらえるからといって、中国人たちが日 本の会社のマニュアルや書類をたくさん不法にアップロードしているという話あった。フェイス ブックで問題になっているフェイクニュースや世論操作も同じである。一般人の投稿とその貢献 度合いによってお金が払われるというやり方は、それを悪用する人たちや、それに命をかけてし まう人たちに対して、そのウェブサイトがどこまで責任を取れるのかという問題が出てきてしま う。しかしこのようなソーシャルサイトはもう社会のしくみの一部のようになってしまっている から、簡単に変えることも難しくなってきているのだ。   そのような読者参加型のしくみを作ったのはユーチューブなどのソーシャルサイトで、それに人 生をかけるほどの人たちを生み出してきたのもそういう会社たち自身だ。今回の事件は、犯人は身勝手すぎるし、アメリカの銃社会という別の問題も関係していると思うが、自分たちのやり方が 自分たちの首を締めるという結果になってしまった今回の事件を受けて、ソーシャルサイトの会 社自身が、自分たちがどうあるべきなのかを見直すべき時だと思う。

【生徒作品】中村 美桜 13歳

詩「日本の力の凄さを日本の人は知らない。どうして?」   日本語を母語とせず日本人の血もひいていない アメリカ人のリービ英雄さんは見つけた 七世紀末に書かれた万葉集は 日本の古典や伝統という枠をこえた 世界文学としての詩歌の集大成だということを   ゴッホが日本人の細い目に憧れていたことを 知っている人はいるだろうか   ヨーロッパの印象派は 浮世絵などの影響を受け 日本美術の方法を取り入れていることは 日本人が万葉集を読む前に 浮世絵を知る前に 外国人が知っている 日本には素晴らしい文化や芸術があることを   それをもっと誇りに思うべきであるということも 日本人は気がついていない 自分はそこにあるのに   最近の日本が誇りに思っているアニメは 西洋の容姿のまえだ 2020年東京オリンピックのマスコットも 何者かわからない未来的なアニメの姿だ 日本のアイデンティティが見えない   なぜ自分たちの良さを知らずに 他の文化ばかりを追いかけているのか   それはたぶん 外国から日本を見たことがない人が多いから 日本の中だけにいてはなかなか日本の良さが見えてこないんだ 自分知らずの日本人は ゴッホの日本的な顔をした自画像を見たらいい

【生徒作品】中村 美桜 13歳

【生徒作品】中村 美桜 13歳 「”バチ”で生かされる人間の話」 太鼓はハチがないと大きな音が出ない、ただの大きな箱である。だから太鼓が輝くためにはバチが必要なのだ。バチの材質や、柄の長さ、ヘッドの大きさなどで音が大きく変わる。しかし、いくら人々が太鼓に興味を持っても’バチ’のみに興味を持つ人はなかなかいない。だから祭りや運動会で太鼓を聞く時、’太鼓すごかったね’ とは聞くけれのも、’バチがすごかったね’とは聞かない。そうなるとバチが少しかわいそうになってくる。バチは力強く人々の手に握られて、太鼓の表面に思いっきり叩きつけられ、バチとたいこの表面との衝突で音が鳴るのに、音の成果はみんな太鼓にとられてしまう。私たち人間にも、太鼓と同じようにいきていることが沢山ある。 ある日、リスを研究している博士が飼っていたリスたち二ひきが逃げてしまい、博士は困ってしまった。その博士はリスに関するいろいろな発見をして論文を発表し、研究者たちの中では尊敬されていた人であった。 しかし彼の成功を支えていたリスたちは、ケージの中に閉じ込められ、いろいろな実験をさせられ、惨めな暮らしをしていた。そこでリスたちは自由を求めて計画をし、逃げたのだ。 その博士は、自分の研究者としての成功は自分の手柄だと信じていた。しかしリスたちを失って始めて、リスたちのおかげだったのだということに気がついた。 博士はリスたちを探しに行ったが、うさぎを見つけたり、トリを見つけたりするばかりだった。うさぎはリスより利口であり、トリは空を飛ぶことができるが、彼はリスの博士だから、リスが必要なのだ。かれはリスを見つけることはできず、もう博士としての研究で光ることはできなかった。彼が成功している間に気づかなかったリスの存在の大事さを、彼はリスをなくしてからやっとわかった。 太鼓も、バチを失った時にはじめて、バチの存在価値を理解するのかもしれない。Facebook

【生徒作品】中村 美桜 13歳

【生徒作品】中村 美桜 13歳 「カズオイシグロの中の日本」 イギリス育ちの作家、カズオイシグロは、Remains of the day を出版した。その他にも数冊の小説を書いてノーベル賞を取った。去年の12月にそのノーベル賞授賞式で彼が演説をしたスピーチでは、彼と日本との関係について話されている。 彼は5歳の時に、父の仕事の事情でイギリスに引越し、そのあと大人になっても一度も日本を訪れることもなかった。しかし彼の家庭には日本が残っていたし、彼の記憶には、5歳ながらの日 本の長崎で暮らした時の記憶がずっと残っていた。そこから彼の中で「彼の日本」が膨らんでいった。彼の日本は、いつの間にか「彼の日本」というものが際立ち、実際の日本とは違うものになっていった。そして、イースト・アングリア大学大学院に通っていたある時に、急に激しくせかされるような思いで、日本のことや、自分が生まれた長崎の暮らしや、第二次世界大戦の終わり頃のことについて書き始めた。 そのあと数ヶ月間で、原爆が落とされたあとの長崎を書いた最初の長い小説「A Pale View of Hills」を完成させた。その時、自分が知っている日本を書いて残しておかなければそれはいつか 消えてなくなってしまうという危機感を感じていた。その記憶がぼやけていってしまう前に、どうにかして書き残しておかなければと思ったのだ。そしてその自分が作った日本を安全なところにしまっておこうとした。 「彼の中の日本」はイギリスでもなければ日本でもない、彼の頭にしか存在しない場所だった。だから彼は、Remains of the dayを書くことができたのだ。この本は執事の目線から見るイギリスだ。カズオイシグロがこの話の主人公を執事にしたのは、きっと本当のイギリス人考え方は、執事の生き方の中にあると思ったからだ。彼が子供の時にイギリスに来て気づいたことの1つに、行儀作法の話が挙げられている。彼が見たイギリス人の子供たちは、しっかりとその場にふさわしいマナーを守っていることにびっくりした。それはイギリス人の家庭に育った人には当たり前のことだったのかもしれないが、日本からきた少年には驚いたことで、きっとその衝撃は大人になっても彼の中に残っていたのだろう。彼の小説の中の執事は、行儀作法そのものという存在だ。 さらにカズオイシグロは、自分の中の日本人を強調するように、執事の「無私さ」を徹底的に表現している。執事の仕事を、誇りと品格を持って人生をかけてやり遂げようとしたところが、日本人が持つ武士道の道徳観にも通じるところがある。 彼は自分の中に「日本」を持っていたからこそ、イギリスを観察し、イギリスを客観的に表すことができたのだ。Facebook

【生徒作品】中村 美桜 13歳

【生徒作品】中村 美桜 13歳 「なぜ日本では理系を志す女子が少ないのか。」 日経新聞によると、女子高生への調査で「将来、科学的なことに関わる仕事につきたい」と答えた女子高校生の割合は2割を下回った。同じ時にアメリカや中国、韓国では2割を超えていた。 また、女子高校生の半分は「自然や科学に興味や関心がない」と答えていて、「とても関心がある」と答えた人も7%と少なかった。 なぜ日本では理系を志す女子が少ないのか。 1つは、理系を目指したり、理系の仕事をしている女性を「リケジョ」などといって持ちあげすぎている社会にも問題があると思う。日本では男性が育児をすれば「イクメン」といったりと、男女の役割やイメージを決めすぎていて、へんにちやほやするところがあるのだ。 私がこれを強く感じたのは、平昌オリンピックで、日本のカーリング女子が銅メダルをとったというニュースを見た時だ。日本ではカーリング女子の選手たちの見た目がかわいいといってメディアが騒いだり、試合の休憩時間にスナックを食べているのを「もぐもぐタイム」と勝手に名付けたりしているそうだ。 彼女たちは一流のアスリートだから、彼女たちのもっている技術や、身体や精神の強さや、いざという時の勝負強さなどを評価されるべきだし、それゆえにメダルが取れたというのに、メディアは「カーリング女子の可愛さ」をアピールしようとしすぎていて、選手たちに失礼だ。そしてメディアは「女性はかわいさが一番大事だ」というイメージを社会に与え、女性達をばかにしている。 日本は以上のように女性をobjectify するようなことがまだ世間的に許されている。能力で活躍している女の人を珍しく表現したり、見た目だけを取り上げることが多くあり、それを見ている女の子たちは知的に活躍するよりも可愛さの方が大事なのだと言う考えの中で育ってしまっているから日本の理系を志す女性が増えないのだろう。 日本では、妻を奥さんと言う考えがまだ残っていたり、女の子は可愛いくあるべきだと言う考えを示している一方で、理系の女の人が少ないと嘆いているのは、無責任である。Facebook

【生徒作品】中村 美桜 13歳

【生徒作品】中村 美桜 13歳 「野上弥生子の哀しき少年の哀しさとは。」 野上弥生子の「哀しき少年」は、3歳8ヶ月の時に父親を無くした隆という少年のことを書いた物語だ。彼は哀しい少年時代を過ごし、哀しい人になってしまった。 彼の父は、隆が 3 歳 8 ヶ月の時に腎臓病で亡くなっており、父のことはあまり覚えていない。隆には 2 人の兄と 1 人の姉がいるが、彼のことを気にしているのは、母と姉くらいで、2 人の兄たちとはあまり交流がなかった。 隆は少し変わった少年だと思われていた。小学生の頃から数学だけはよくできたが、それ以外は勉強しようとしなかった。彼は「修身ではいつも叱られているか、あてつけられている気がした。」と言うし、歴史でみんな楠木正行にならなければいけないと激励されると困ってしまった。彼には正成のようなお父さんはいなかったし、顔さえ覚えていなかったからだ。しかし手を上げてそういったら、先生に睨みつけられた。 隆はその後もう勉強して良い中学に入ったが、ある日軍教の授業から逃げだす。それは前日に姉と姉のボーイフレンドと一緒に見に行った欧州戦争の映画を思い出させるもので、その戦闘シー ンを思い出してショックを受けたのだ。 隆は時折父のことを思い出し、なんで早くに亡くなってしまったのかと父のことを責める。彼の人生の中に頼れる男の人がいない。男の生き方を教えてくれる人もおらず、だから彼はいろいろなことを自分で実践しながら生きていかねばならなかった。 彼にもし父親がいたならば、戦争や戦い、軍事練習などにも、父を通じて知る機会があり、そこまでのショックを受けなかったのかもしれない。彼は父親の存在を知らずに育ったゆえに、心の中に何か埋められない穴がぽっかりと空いていた。そして常にその穴を埋められない哀しみから自分を解放することができなかったのだ。Facebook