【生徒作品】清水さくら 9歳

「故郷の物語」

あるロヒンギャ人の男の子がいて、7歳だった。名前はアリーだ。ロヒンギャは、ミャンマーに住んでいてロヒンギャはイスラム教徒だ。だがミャンマー人の多くは仏教徒でイスラム教徒であるロヒンギャのことを差別している。今までも何度もいやがらせにあってきて、ほかのロヒンギャの大勢と一緒に、アリーの両親は子供たちのためにバングラデシュに逃げることにした。しかし、やっとの思いでバングラディッシュに到着しても、ロヒンギャは入国することを拒否され、せまいしゅうようキャンプで過ごすしかなかった。何日、何週間たっても状況は変わらず、アリーがいつも思い出すのは家族でミャンマーですごした毎日のことばかりだった。学校にも行けなくて、ひろってきた本をいつか読めるようになりたいと思って、大事にしまっておいたことやおじいちゃんがくれたニワトリのこと、畑のことが心配でたまらなかった。ミャンマーでは大きないやがらせから小さないやがらせまで毎日のようにあったが、アリーの家族にとっては小さくて古いけどそこにしかない家や畑、家畜などたくさんの思い出がつまった場所だった。アリーは両親にミャンマーに戻りたいと頼んだ。もし故郷に帰れば暴力されたり嫌がらされることを知っていたが家族はミャンマーに帰った。

数か月ぶりに帰ったふるさとは、家も畑もすっかりあれてしまっていたけど、でもなつかしいにおいがして、アリーは安心した。いつか読もうとしまっておいた本も無事だった。

「やぁ。アリーたちも戻ってきたのか!」

近所に住むおさななじみの家族が話しかけてきた。

戻ってきたのはアリーたち家族だけではなかったのだ。みんなにとってもアリーたちだけでなくここがふるさとなんだと心強くなった。

「僕たちは自分たちの国を作るんだ。」と一人がいった。

もう一人が言った

「私たちは今から頑張って自分たちの学校、病院、警察、裁判所、議事堂、公園、図書館など作るんだ」

するとみんないっしょうけんめい働いて少しずつ建物ができて、いやがらせに負けず働いたり学んだりした。すると日本など支援してくれる国がでてきた。少しずつ世界からロヒンギャは独立国だと認められるようになって、ミャンマー政府もミャンマーの中のロヒンギャ独立国を認めざるをえなくなった。アメリカからもナバホ族などの独立国から支援が届いた。

アリーも今年から学校に行けるようになって、少しずつ字がよめるようになった。毎日、家に帰るとニワトリや家畜の世話など家の手伝いをして、その日学校で習ったことをうれしそうに両親に教えた。アリーはたくさん勉強して、大事にしまってある本を読めるようになった。そしていつか自分は自分にしか書けないロヒンギャの本を書きたいという夢をもっている。