【生徒作品】清水さくら 9歳

「ミラノの日本人女性」

ある日私は一人で寂しそうに歩いていた。私は日本から日本語を教えるために3か月前にミラノに来た。家族も友達もまだいない。まだイタリア語も上手に話せず、孤独で夜になるとさみしさで涙がいつの間にか出たりする。今日も仕事を終えて、一人暮らしのアパートメントに帰るため歩いていると、すうっとだんだんきりが出て、少しずつ濃くなっていくのが歩きながら分かった。とうとう5メートル先しかはっきりと見えなくなった。私は見えないと危ないと思い用心して歩いた。ふと後ろで聞き覚えのある声がした気がして振り向くと人の形をした影のようなものを見つけた。その影は大人ではないように見えた。なぜなら大人より少し小さかったからだ。一分もたたずに影がはっきりしてが下が何かが分かった。かげの正体はおばあちゃんだった。だがこのおばあちゃんを見たことがあると思い私は言った

「あなたは誰ですか?」ときくと

「私のこと覚えてる?」とおばあさんが言った。するとおばあちゃんだとわかりびっくりした。私が6歳の時に死んでしまったおばあちゃんだった。彼女はお母さんが仕事でいつもいないからいろいろなことを教えてくれたおばあちゃんだ!と私は目をうたがった。

「おばあちゃん!!」と私は叫んだ。

少し叫びすぎたのかおばあちゃんは少し飛び跳ねたがおばあちゃんも嬉しそうに私に近づいて、一緒にアパートメントに帰り、たくさん話した。私が小さかった時、いっしょに草もちを作ったこと、あやとりや折り紙で遊んだこと、おばあちゃんがなくなってからの今までの家族や私のこととか。きづかないうちに一時間もたっていた。私がトイレから帰ってくるとおばあちゃんはいなくなっていた。外を見るときりもなくなっていた。だから私は分かった。霧が出るとおばあちゃんも出る。私は毎日朝霧が出たか見に行くがなかなかきりはでなかった。だがある日の昼に外を見ると霧が出ていて私はうれしくなりお昼ご飯も食べずに外に出て少し待った。すると今度はおばあちゃんよりももっと小さな4本の足を持つ尻尾も持つ動物が出てきた。そして犬だとわかり少し時間がたちわたしがむかしかっていたシロという名前の柴犬だとわかりポケットを見るとテニスボールがあったのでなげて遊んだ。だがついにうすっくなり始めてしまった。なぜなら霧がなくなったからだ。

それからしばらくして、私はミラノで友達もできはじめ、イタリア料理を習ったり、ミラノ生活が楽しくなってきた。そしてミラノで恋に落ちた。

数年後、私は結婚してミラノで家族ができて、もうさみしくも孤独でもなくなった。霧は出ても、もう誰も出てこなくなってしまった。