【生徒作品】大沼一 10歳

クリティカルエッセイ「詩人たちの直感は、科学者が感じるよりずっと前に、宇宙の神秘を言い当てている。それはなぜか。」
 佐治晴夫氏が書いた「宇宙の不思議」には、佐治氏が、ふと疑問に思った「夜空はなぜ暗いのか」について説明している。もし地球の周りの星が、同じ間隔で存在していたら、空はギラギラまばゆいぐらいに輝いている。地球から星が離れているほど、地球に届く光は弱くなると考えられる。でも、星が同じ間隔で存在していると仮定すると、星の数も増えるから、地球に届く光は星の数が増える分、変わらなくなると言う。もし、星空がどこまでも続いているなら、空はいつまでも明るい。でも、実際には昼と夜がある。それで、19世紀のドイツの天文学者のオルバースは、宇宙はどこまでも続く物ではなく、限られていると仮定した。さらに、もう一つ仮定したのは、もっと遠くの星の光のほど、光の減り方は大きくなると言うことだ。佐治氏は、オルバースのこの2つの仮定を元に、宇宙には、始めがあって、それがだんだん膨張していると考えた。つまり、宇宙は昔からあったのではなく、ある時、小さい点から始まった。夜の空がギラギラ輝くなら、その宇宙はまだできたての若い宇宙。今、僕たちがいる宇宙は、夜ができるぐらい成長した宇宙だ。
 18世紀のドイツの小説家、ノヴァーリスは言っている。
全て見えるものは、見えないものに触っている。聞こえるものは、聞こえないものに触っている。感じられるものは、感じられないものに触っている。おそらく、考えられるものは、考えられないものに触っているのだろう。
 17世紀の日本の歌人、松尾芭蕉は詠んだ。
よく見れば、なずな花咲く垣根かな
 17世紀のフランスの哲学者であり物理学者であったパスカルが書いた「パンセ」には、
人間は一茎の葦にすぎない。自然のうちで最も弱いものである。だが、それは考える葦である。彼を押しつぶすには、全宇宙が武装するには及ばない。ひと吹きの蒸気、ひとしずくの水が、彼を殺すのに十分である。しかし、宇宙が彼を押しつぶしても、人間は、彼を殺すものよりも一層高貴であろう。なぜなら、彼は自分の死ぬことと、宇宙が彼を超えていることとを知っているが、宇宙は、それらのことを何も知らないからである。と書いている。
 これらの天才たちは、今の僕たちほど宇宙のことはあまりわかっていない時代に生きた。彼らの言葉には、物事をよく観察するとその物事がよくわかると書かれている。つまり、物をよく観察すると、目には見えていないことが理解できると言っている。僕は、深海の魚を調べている。深海魚は宇宙と繋がっていると思う。どう繋がっているかは、これからの追求で調べて行きたい。