【生徒作品】筒井桜 10歳

私の公園の物語

 ゆうたは東京の江戸川橋駅の近くに住んでいた。彼は一軒家に住んでいて、前にも、後ろにも5階建てのマンションが立っていた。ゆうたは小学校で、あまり友達を作れなくて、たまには自分で近くの町に行った。そこはゆうたしか知らなかった場所だった。そこにはイチョウの木がたくさん生えていて、そこから5メートルほど歩いたら神田川の水が流れ込んでいるところがあった。ゆうたはよくここで遊んでいたのだ。水はあまり流れていなかったけれど、葉っぱで船を作ってそれを流すくらいはできたのだ。

 ゆうたはよく学校で、この秘密のことを自慢しようとしたが、誰も興味を持たなかった。ゆうたは学校の子たちに自慢するのをやめて、自分しか知らない場所にしようと考えた。

 その4月、ゆうたの父がカナダからカエデの木を持って帰ってきてくれたのだ。その木はまだ細い枝しか、生えていなかった。ゆうたは最初は、この木を私たちの家の前に植えようと思ったのだが、よく考えるとそのためにはたくさんの材料が必要だった。なのでゆうたはその自分しか知らないの隣にこのカエデの木を植えようと思いついたのだ。ゆうたはそこにカエデの木を植えて、川からの水をあげたのだ。

 ゆうたはそれからそのカエデの木を全く見なかった。その数ヶ月後、埼玉県の武蔵浦和に引っ越すことになったからだ。そしてゆうたは14年ぶりに、そのカエデの木を見に行ったのだ。するとそこには何本もの木が生えていた。全部、8メートルほどの高さだった。けれどその木の中に1本の木は他の木より少し高くて、葉っぱの色も違った。ゆうたはその木の目の前に行って観察した。ゆうたはびっくりして、少し後ろの方から見てみようと思い、移動した。そして、みると、ゆうたが14年前に植えたカナダのカエデの木が1本だけまっすぐに生えていた。

 5年後、その木は「ゆうたカエデ」という名前がついたのだ。そしてそこの木の群は「ゆうたカエデ公園」という公園になったのだ。