【生徒作品】中村 美桜 13歳

「ユーチューブで起こった銃撃は何を表すか。ソーシャルサイトに命をかける大衆をどう思うか。」

 

4月3日にユーチューブの本社が襲撃にあい、3人怪我をした。犯人は襲撃の後に自分で銃を打ち自殺した。しかしなぜ彼女はわざわざユーチューブの本社に行って襲撃を起こしたのか?

彼女はもともとユーチューバーとしてユーチューブに動画を投稿してお金を稼いでいた。ユー

チューブは2008年頃から、人々の投稿するビデオに広告をつけ、たくさん再生回数がある人はお

金をもらえるというシステムを始めた。このシステムができてから、たくさんの人がユーチュー

ブでビデオを投稿し始め、ユーチューバーと呼ばれるそれを職業にする人たちが出てきた。しか

し最近ユーチューブは、人々の動画につける広告の量をコントロールし始めて、多くの人が前よ

りもお金をもらえなくなってしまった。その一人が今回の犯人である。

 

彼女は、菜食主義などのビデオを作っていた。彼女はイラン人の中ではそこそこ有名であったが、

途中から彼女の動画が見えないようにブロックされたり、再生回数が増えていてもそれによる収

入が増えないということが起きて不満を持ちはじめた。そしてそれを理由に、彼女はユーチュー

ブの本社を襲撃して、関係ない三人の人たちに怪我をさせた。

 

彼女はユーチューブのせいで自分の収入や仕事が減らされたから、ユーチューブを恨んだ。しか

しユーチューブは悪いのだろうか?ユーチューブはウェブサイトであって、仕事をあげる会社で

はない。それなのにたくさんの人は仕事と勘違いをして暮らしをユーチューブに頼っている。ど

んな条件や基準でお金をあげるかどうかというのは、ユーチューブが決めることだ。ユーチュー

ブがその方針を変えたからといって、それを個人的に恨んでその会社の社員を襲うというのは、

信じられないほど自己中心的な行動だ。

 

ユーチューブのような役割は以前はテレビだけだったが、誰でも自分の好きな番組を作って投稿

でき、人に見てもらったりお金を稼げるようになって、テレビよりも面白いといってユーチュー

ブはものすごく人気になっている。世界中の子供のなりたい職業の上位に「ユーチューバー」が

あげられるほど、ユーチューバーは職業と認められるほどだ。しかし、ユーチューブの方針次第

でどうにでも変えられてしまう不確かなものに生活をかける危険性に、人々は気がついていない。

 

ユーチューブだけでなく、参加者の投稿によってソーシャルサイトでお金が稼げるしくみは、た

くさんある。先日の誰かのプレゼンのニュースでは、中国のウェブサイトで、投稿した書類が見

ている人たちからの投票をもらえるとポイントやお金がもらえるからといって、中国人たちが日

本の会社のマニュアルや書類をたくさん不法にアップロードしているという話あった。フェイス

ブックで問題になっているフェイクニュースや世論操作も同じである。一般人の投稿とその貢献

度合いによってお金が払われるというやり方は、それを悪用する人たちや、それに命をかけてし

まう人たちに対して、そのウェブサイトがどこまで責任を取れるのかという問題が出てきてしま

う。しかしこのようなソーシャルサイトはもう社会のしくみの一部のようになってしまっている

から、簡単に変えることも難しくなってきているのだ。

 

そのような読者参加型のしくみを作ったのはユーチューブなどのソーシャルサイトで、それに人

生をかけるほどの人たちを生み出してきたのもそういう会社たち自身だ。今回の事件は、犯人は身勝手すぎるし、アメリカの銃社会という別の問題も関係していると思うが、自分たちのやり方が

自分たちの首を締めるという結果になってしまった今回の事件を受けて、ソーシャルサイトの会

社自身が、自分たちがどうあるべきなのかを見直すべき時だと思う。