【生徒作品】中村 美奈 11歳

【生徒作品】中村 美奈 11歳

クリティカルエッセイ​:​日本の国名と日本人について

日本という国の名前はいつできたのか。その答えが、網野善彦「歴史を考えるヒント」という本に書かれていた。
日本という言葉はどこかの地名でもなく、誰かがいつかの時代に決めたことばだ。それについて教科書などに書いてもないし、みんなが知っている常識という風にもなっていない。日本人は自分たちの国の名前について、とてもあやふやな考えを持っている。

日本という国の名前が決まったのは689年に浄御原令という法律ができた時に決められた。中国の記録によるとそれまでは「倭王の使い」と言っていたのを、702年からは「日本」に変わっていることからそれがわかる。だからそれより前の時代に聖徳太子が倭の人として中国に使いを送っているが、聖徳太子は倭人であったが日本人ではなかった。

日本という名前は「日出るところ」という意味で、これは西側にある場所から見ての太陽が登る場所という意味なので、中国から見て東側にある国だということをさしている。当時この名前をつけた人たちにとって、太陽というものはとても大事だったので、太陽を基準に国の名前を考えたのだ。これに対して中国はそれほど太陽信仰がないので、日本人よりも太陽が登る場所とか沈む場所ということに気にしていなかった。
​「日本」になった頃、それまでの倭の時代よりも領土を増やし、新羅のほうにまで攻めようとして、小古代帝国として強くなろうとしていたのだった。

さいごに、なぜ日本人は自分たちの国の名前に冷淡なのか。それは、日本人は「すでにそうなっていた」と考えるのが好きな人たちだからだと思う。すべてのものごとには理由や原因があるはずだが、日本人はあまりそれを考えない。それはもしかしたら、日本語は主語をいちいち言わなくてもいい言葉で、誰がやったかをはっきりさせなくても困らないということと、関係があるかもしれない。