【生徒作品】マックニャーニ 花 12歳

【生徒作品】マックニャーニ 花 12歳
エッセー

「字のないはがき」を読むとなぜ涙が出るのか
マックニャーニ 花

「字のないはがき」の最後の所を読むと、涙が出ました。「字のないはがき」は終戦の時の話です。

この話の中の女の子は向田邦子です。この、向田邦子の父親は、家の中では暴君でもしたが、反面テレ性で自分の気持ちを素直に洗わせない人でもありました。家では、妹や母にも激しく怒ったり、叩いたりもしましたが、手紙の中では、理想的な父親を演じていたようでした。戦争の間に、向田邦子の妹達は田舎の方へ疎開していました。一番年上の向田邦子だけは両親と一緒に家にのこっていました。一番年下の小学校一年の妹が田舎へ行く前に、父親は、たくさんの(父親の宛名が書いてある)葉書をあげ、元気だったら丸を書きなさい、と言いました。これは、父親が年下の妹を心配していたからです。妹が行った最初の日には、大きい、赤い丸の葉書が届きました。けれども、次の日には、小さい丸とばつが書いてありました。妹は寂しくなったのです。そのうちに、手紙が来なくなるようになりました。心配したお母さんは、妹の様子を見に行きました。すると、小さい妹は、百日咳にかかっていて、頭はシラミだらけで一人で寝かせられていました。だれも、妹を助けていなかったのです。妹が帰ってくる日、家の中には、妹に元気を出させるために、庭で育てていたカボチャをいっぱいならべて待ちました。痩せてますます小さくなった妹がかえって来たとたん、その厳しいはずの父親が裸足で庭に飛び出して、妹を抱きしめながら大声で泣きました。この所で私は涙がでました。

父親は家の中ではいつも暴君で厳しい人だったみたいです。けれでも、家族から離れて住んでいる娘達の事はいつも心配しているようです。とくに、一番年下の妹がひどい病気にかかって、帰って来た時に、大声をだして泣きながら妹を抱きしめている所に、父親の愛情が感じられました。これは、父親がテレ性で、いつもどんなに娘達の事を心配していたかが見えて、父親がどんなに苦しい思いをしていたのかが分かりました。その父親の深い愛情を理解した時に、私の涙もこぼれました。