小説 「ヤンキー、実はヲタクだった。」

小説
ヤンキー、実はヲタクだった。
上畠 啓暉


第一部: 序章

 ヲタクは1970年代に日本で誕生したサブカルチャーのファンであり、独特の行動様式や文化を持っている。だが他分野の知識や社交性に欠けているため、自分たちと同じような趣味や関心がなければあまり話せない。そして漫画やアニメ、コスプレ、フィギュアなどのに深い関心を持ったマニアである。だから萌えや秋葉系などといったキーワードと強く結ぶつけられる。彼らは毎日のように秋葉原を訪れ、自分たちが好きな漫画やアニメのフィギュアなどのグッズを買いに行ったり、自分たちが好きなアキバ系アイドルに会いに行ったりしている。ファッションも自分たちが好きなキャラクターやアイドルがプリントされているTシャツやバッグを身にまとっている。恋愛に関しても、普通の3次元の女の子には一切興味を持っておらず、アニメの中の2次元の女の子や2.5次元と呼ばれるフィギュアやアイドル声優にしか興味を持っていない。そして給料やお小遣いでもらったお金はほとんど全部、自分たちが好きな秋葉系のものに注ぎ込んででいる。こういう特性を持っているせいか、世間一般的に「気持ち悪い」というイメージが強く植えつけられている。現代は特に若い層からそのヲタクたちは気持ち悪がられている。

 今回の主人公、日村和夫は、このヲタクのステレオタイプにぴったし当てはまる人物だ。日村和夫は身長は181cm。高校に毎日通う高校3年生であり、二日に一回、秋葉系の友達と秋葉系のキャラクターがプリントされたシャツとバッグをまとい、秋葉原に行っていた。そしてメイドカフェに行ったり、アキバ系アイドルのライブに行ったり、お小遣いでアイドルやキャラクターのフィギュアを買ったりする。こうして二日に一回はアキバ原で日が落ちるまでアキバ系の娯楽を楽しんでいた。学校の周りの生徒たち、特に女子たちは日村を見るたびに気持ち悪いといい、日村を小ばかにしている。この情報だけ見ていれば、「ヲタクとしてのレベルは相当高い」と思うのが普通だろう。だが、日村和夫は365日この「レベルの高いヲタク」でいるわけではない。このヲタク系日村和夫は正真正銘の本物の「日村和夫」なんだが、日村和夫にはもうひとつのヲタクとはかけ離れた世界で活動している顔があったのだ。そのかけ離れた世界で活動している日村和夫は別の名前を使っている。その名は「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」。この日村和夫扮する「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」というのは東京の暴走族、東京リーゼント部隊、の総長である。「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」が束ねているこの東京リーゼント部隊というのは東京では最も強いとされており、ほかの暴走族じゃまったく太刀打ちできないとされている。そんなすごい暴走族の総長であり、がたいも大きいため、「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」に手を出そうとする奴はいない。二日に一回は東京リーゼント部隊の総長としての役目を果たしている。ただこの「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」、ケンカのノウハウが一切ない。なぜなら普段は学校中の生徒に気持ち悪がれるヲタクだから。身長は生まれつき高いだけ。筋肉はあまりないから、厚の服を着ているだけ。フィジカルの強さはゼロといってもうそではない。

 当然、ヲタク友達は自分がヤンキーである事は明かしていない。そして当然、ヤンキー仲間にも自分が本当はヲタクである事は教えていない。ヲタク友達にヤンキーである事を明かしたら、友達ではなくなってしまう。そしてヤンキー仲間にヲタクである事を明かしてしまえば、馬鹿にされるだけでは収まらないであろう。ヲタクの上に喧嘩もできないとわかれば、ボコボコにされる事は間違いなし。だから本来の自分である「日村和夫」としてはヤンキーとしての自分を何が何でも隠し通さなければならないし、「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」としての自分は自分がヲタクであるという事とケンカが一切できないという事を何が何でも隠さなければならない。

第二部: ヤンキーまでの経緯

 なぜこんな弱っちい奴がそんな強い暴走族の総長かって?それは完全に運によるもの。さかのぼること2年前のある日の事。まだ「日村和夫」として毎日を過ごしていたとき、普段とはちょっと違う道で学校から家に帰ろうとしていた。その道を歩いていたら、先のほうに一人の男が倒れていたのが見えた。ちょっといやな予感はしたものの、徐々に近寄った。目の前までの距離になったときに、意識があるかどうか確かめるときにその男の体を軽く蹴った。蹴った瞬間後ろのほうから大勢の男の声が聞こえた。何かと重い振り向いた日村が目にしたの自分のほうに迫ってくる東京リーゼント部隊だった。この光景を見た瞬間の日村の体は凍った。そこで日村が悟ったのは死だった。心の中でありとあらゆる人に謝罪と感謝を告げ、押し寄せてくる部隊の攻撃に備えた。そしてときがやってきた。東京リーゼント部隊はすぐ目に前にいた。部隊の最前列の中央にいた総長が口を開いた。その口から出た言葉が想定外だった。

 「おいお前、どこのどいつだかわからねーけどよぉ、非常に助かったよ。そこに倒れてる野郎はなぁ、俺たちがずっと仕留めてって思ってたんだよ」
日村は内心ブルブル震えていた。今にも逃げ出したった。だけど足が重くて動かせなかった。でもなんかしないといけないという思いが先走り、口が勝手に動いてしまった。
 「はああぁ。そんな事しらねーよ」
日村は完全に終わったと思った。
 「ふっ。大口たたく野郎だ。俺たちの隊にはいれ。こういう奴ともっとやりあえるぜ!」
日村は困惑した。こんな展開はまったく想像していなかった。ただここでイヤと答えたら今度こそ殺されるかもと思った。だからまた勢いで、
 「上等じゃねーか。入ってやるよ!」
といってしまった。
 「名前は何だ?」
 「鬼塚隼人」
 「強そうな名前じゃねーか」
こっから日村和夫、いや、鬼塚隼人のヤンキーとして人生がスタートした。最初は、毎日のように東京リーゼント部隊と合流した。会合が行われるたびに出席した。怪しまれたくなかったからだ。そうしているうちに部隊の奴らと打ち解けてきた。そして“ヤンキー言葉”をたくみに使えるようになって来た。「メンチを切る」というのはどんどん回数を重ねるうちにうまくなっていった。時にほかの暴力団に絡まれ、ケンカを挑まれる事もあった。そのときは戦っている振りして、すでに倒れている奴らを蹴ったりして、勝ったように見せかけた。そしてヤンキーについて勉強している最中も、東京リーゼント部隊から逃げ出す方法は常に考えていた。常にもとのヲタク人生を毎日過ごせる方法を捜し求めていた。

 そうしているうちに、本当に強いと思われしまった。そして信用まで勝ち取っちゃてるもんだから、組の中で地位もなぜかどんどん上がっていってしまった。でも地位があがったおかげで毎日のようにこなくていいようになった。だから日村は、2回に1回はこの隊に顔を出して自分の存在をアピールをし、もう片方の日にはヲタク仲間と秋葉原のほうへ行き、秋葉系の娯楽を楽しむ事にした。

 こうしてヤンキーとヲタクとしての日常を学校の後に交互に続ける毎日が始まった。ヲタクとして自分を維持しつつ、ヤンキーとしての自分を維持し続けた。そんな日々を続けているなか、ヲタクとしての人生は平凡に続いていたが、ヤンキーとして絶好調で、東京リーゼント部隊の幹部まで上り詰めた。当初は不思議な感覚で本当の自分である「日村和夫」ともうひとつの自分である「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」という二人の自分を両立させてきたが、こうして時間がたつに連れ、慣れてきた。次第にこれが普通だと自分の中で思うようになって来た。始めた当初は、東京リーゼント部隊で話し合っている最中に口が滑って、秋葉系のことを話しそうになった。野郎ドモに自分がヲタクである事がばれそうになったが、何とかごまかせた。ヲタク友達の前でも、ヤンキー言葉が出そうなときが頻繁にあった。でも半年ほどたち始めてから、環境に慣れてきてならなくなってきた。でもまだ常にもとのヲタク人生を毎日過ごせる方法を捜し求めていた。

 「日村和夫」が東京リーゼント部隊に加入して「鬼塚隼人」としてのヤンキー人生が始まってから1年ぐらいがたってから、東京リーゼント部隊の総長が部員全員が会合のためにたまり場に呼び出した。会合の内容は総長本人についてだった。

 「えぇー、今日お前らを呼び出したのは、おれ自身のことで報告があるからだ」
それを聞いた部員たちはざわざわし始めた。
「えぇー、本日を持って俺はこの暴走族の総長を辞める」
それを聞いた部員たちのざわざわ度は増した。部員たちの一人が大きな声で総長に対してしゃべり始めた。

 「ふーん。あっ、そう。よかったすね。だからなんすか?」
どうやら部員たちはあまり気にしていないらしい。これを聞いた総長はショックを隠せなかった。だが聞こえなかったふりをして話を続けた。
 「そういうことだから。だから今から新しい東京リーゼント部隊の総長を決める!」

 集まった部員たちのほうから大きな歓声が沸いた。どうやら部員たちは前からこれを望んでいたようだ。これを直感で感じ取った総長はまたさらにショックを受けたと同時に少しふてくされ、なげやりになった。
 「早く決めよう。俺はもう帰りたい、自分たちが良いと思う奴に指をさせ!」

部員たち全員の指先は同じ人に向いていた。それは「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」だった。「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」はゾッとした。総長なんかになっちゃったら、暴力団をずっとやんないといけなくなってしまう気がした。でもみんなに指されちゃうと、やらなくちゃいけないことになっちゃう。でもやりたくなかったら、一応言ってみた。

 「あのぉ、おれやんないといけないすか?」
そしたら元総長が、
 「それはそうだろ。みんなお前をさしてるんだから」
 「はあぁ……じゃあぁ……今日から俺が総長だぁ……」

 こんな流れで「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」は東京リーゼント部隊の総長になることになってしまった。入ったときはまったく予想していなかった展開だ。この東京リーゼント部隊のおきてのひとつで高校卒業までにやらなければならないから、まだ1年以上やることになってしまった。常にもとのヲタク人生を毎日過ごせる方法を捜し求めていたのに、総長にさせられちゃったせいで、1年以上は逃げ道が一切ない状態になってしまった。

第三部:ヤバイ、どっち?

 ある日のこと、「日村和夫」として一日を過ごしているときにヲタク友達が電話があった。
 「おい、いい情報があるぞぉ!!」
 「その情報とはなんだい?」
と日村は答えた。
 「お前ってけいおん!のフィギュア集めてんだよな?」
 「うん。そうだけど」
 「じゃあ、お前にぴったりだ。えぇー、3月21日に秋葉原でけいおん!のフィギュアの限定版を一日限定で売るんだって!限定200個だからすぐ売れきれちゃうよ!!その上、けいおん!の声優もこのフィギュアの販売のためにイベントするんだって!」
 「それって明明後日だよね??」
 「いくいく!!じゃあ秋葉原駅の前で集合ね」

けいおん!は日村が一番好きなアニメであるから、勢いで言ってしまった。

 その日の夜、家に帰って大好きなけいおん!のフィギュアで遊んでいた。明明後日の声優のイベントとけいおん!の超限定フィギュアを買うのが楽しみでしょうがなかった。忘れないようにカレンダーにこの楽しみでしょうがない日を書き込もうと思い、立ち上がってカレンダーに向かった。カレンダーの21日の枠に楽しいイベントを書き込もうとしたときに、あることを思い出した。 ヲタク友達に行くと約束したけいおん!の販売イベントの日にちである21日は、東京リーゼント部隊の年に一度の義務付けられた会合の日でも会ったのだ。そして二つのイベントの時間もほぼ同じ時間だった。
 「やべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 「日村和夫」はこの会合のことを完全に忘れていた。けいおん!のことで頭がいっぱいだったため、どうだって良い会合のことは完全に頭の中から削除してしまっていた。するとある話を思い出した。この話は「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」が総長の座に無理やり座らせられる前で、まだぜんぜん新人だった2年ほど前だ。会合の1週間ぐらい前にほかの新人たちと会合について話し合っていた。そこで話していた新人たちはまだ会合に行ったことがなかったからびくびくしていた。だから自分たちが知っている話をみんなに教え、お互いの心の準備の手助けをした。だが新人の一人の話が全員にものすごい恐怖を植え付けた。


 その話とはいつだかはっきりはしてないが、10年前の話だろうと推定されている。数年前も今と同じように一年に一回、部員全員が行かなければならない会合があった。その会合の日も普段と同じように東京リーゼント部隊のたまり場で行われた。集合時間に近づくにつれ、最初は下っ端たちがぞろぞろとき始めた。幹部たちも30分ほど遅れてきた。副総長は1時間ほど遅れてきたが、何も言わずに堂々と歩いてきた。次は総長もと思ったら、総長の姿も気配もなかった。みんな総長だからということで、まず一時間待ってみた。来ない。またさらに30分待ってみた。まだくる感じがまったくない。またまたさらに30分待ってみた。ぜんぜん来ない。この状況を見た副総長がブチギレた。

 「あのクソ総長どこで何してんだよ!!!!!!!!!!!!!」

部屋の空気は総長が2時間以上も来ないことから重くなっているのに、副総長の遠吠えでまた格段に重くなった。副総長がまた口をあけて叫びだした。

 「おいお前ら、こんなに俺たちを待たす奴なんて嫌いだ。そんな奴は、俺たちの総長じゃねー。会合休んでいる奴なんて俺たちの総長じゃねー。だから今日からこの俺様がこの東京リーゼント部隊の総長だぁぁ!!」

 まぁ、「待たす奴なんて嫌いだ」といった当の本人もガッツリ1時間遅れてきたが、部隊のやつらはそんなことは怒りで覚えていないから、新しい総長に賛成の声を次々と上げた。そしてその部員の一人が、
「新総長、ほかにも欠席している奴が二人いるそうッス。」

そしたら新総長がまたキレた。
 「なぁーにー?!?!?!あぁ、もう頭にきた!!!!おいお前ら、あいつら探しに行くぞ。そしてボコボコにする!!」

 部員全員大声で叫び、外のバイクにまたがり、探しに行った。

 この話をしている新人によれば、会合に顔を出さなかった総長と二人の部員たちはこの後の居場所は分からなくなっているらしい。その三人の親も一応捜索願は出し、警察も捜したらしいのだが、10年たった今でも、生きているかも死んでいるのかもまったく分からなくなっているらしい。

 「日村和夫」は当然こんな状況に自分を放り込みたくなかった。まだまだ生きたかった。高校を無事卒業して、東京リーゼント部隊の総長を自分に一切の被害を与えずにやめたかった。総長を辞めて、秋葉原でまた思う存分、毎日遊びたかった。その上、まだ18歳なのに、もう死んじゃうなんて悲しすぎると思った。でもけいおん!は自分にとって命と同じぐらい、あるいは命以上に大事なものだった。けいおん!のキャラクターたちが悲しいときや寂しいときに慰めてくれた。

 日村はずっと考え続けた。「日村和夫」として秋葉原で楽しむのか、総長「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」として東京リーゼント部隊の会合に出るのかについてずっと考えていた。会合に行って、けいおん!のフィギュアはヲタク友達に買ってきてもらい、好きな声優の写真という選択肢もあるが、自分で行かないと意味がない気もした。こうして考えているうちに、あっという間に前日になってしまった。だがこの時点でもまで日村の決意は固まっていなかった。

 そしてとうとう21日がやってきてしまった。当日になっても、日村の中で、「日村和夫」として秋葉原で楽しむのか、総長「鬼塚隼人(通称スーパーリーゼント)」として東京リーゼント部隊の会合に出るのかを格闘していた。日村の中では、まだ死にたくないという気持ちが強かった。高校を無事卒業して、東京リーゼント部隊の総長も自分に危害を与えずに辞めたかった。そして思う存分、秋葉原でヲタク娯楽を楽しみたかった。だが、けいおん!は日村にとって、じぶんの命と同じぐらい、あるいは命以上に大切なものだった。

 日村が二つを天秤にかけているうちにどんどん時間が過ぎていった。そしてとうとう東京リーゼント部隊の会合の時間の30分前になってしまった。「鬼塚隼人」は総長だからある程度は遅れていけるが、あんまりもたもたしてられなかった。日村は時間の重圧に負け、会合に行くことにした。日村は急いでクローゼットから特攻服を取り出し、会合が行われるほうにバイクをかっ飛ばした。

 1時間後、「鬼塚隼人」は会合が行われる場所に着いた。周りには、誰もいなかった。「鬼塚隼人」は早くついたと思い、先に中で待つことにした。

 時間はどんどん過ぎていった。30分過ぎたが、誰も来なかった。またさらに30分過ぎたが、誰も来なかった。「鬼塚隼人」は結構頭に着てはいたが、後もう30分待つことにした。そして30分たった。自分以外の人は誰一人室内にはいなかった。「鬼塚隼人」は限界を達し、自分の周りのもを蹴っ飛ばし始めた。周りのものを蹴っ飛ばしていると、東京リーゼント部隊の掲示板が視界に入った。その掲示板には、一枚の髪が貼ってあった。そこには、「明日の会合忘れんじゃねーよ」と大きく副総長の字で書かれていた。その文章の横には、「日程―3月22日」と書いてあった。これを見た「鬼塚隼人」は呆然と立っていた。すると突然「鬼塚隼人」は大声で叫び、また更に室内を荒らした。日程を間違えたこと、このせいでけいおん!のイベントにいけなかったこと、そして自分への怒りが一気に爆発した。「鬼塚隼人」は外に行き、そこら辺で見つけた鉄パイプを片手に、近くの商店街へ歩いていった。そこの商店街で「鬼塚隼人」は怒りをあらわにした。並んでいるお店の窓を割ったり、道歩く人をたたいたりした。これを見た商店街のおばさんがすぐさま警察を呼び、その場で「鬼塚隼人」は取り押さえられた。

 その後、「鬼塚隼人」は本当の自分である「日村和夫」として刑務所に放り込まれた。このことは、もちろんヲタク友達と東京リーゼント部隊に伝わった。ヲタク友達には友達をやめるといわれ、東京リーゼント部隊には刑務所から出たらぶっ飛ばすといわれた。まったくの別世界にいる日村のヲタク友達と東京リーゼント部隊は一時的に手を組み、日村が大切にした来たコレクションを取ったり、壊したりした。日村は自分が日にちを間違えたせいで、自分をえらい状況に放り込んでしまった。人間関係は崩壊し、自分の宝だったものも全部無くしてしまった。刑務所から出たら、友達もいないし、ぶっ飛ばすとも言われているし、大切なものもなくなっちゃったから、一体どうなっちゃうのだろうか?

めでたくない、めでたくない。